温故知新

ばらもすによると、以前やっていたサークル「TimeCapsule」*1で5年前に出した同人誌『物語のおもちゃ箱』の通販申し込みが最近急に増え、ほぼ在庫ゼロになったとか。
サンプルページにアップしていたピサロの記事「ストーリーゲームの歴史〜ゲームと物語の融合に関するシステム試論〜」がニュースサイトで紹介された御陰だそうで、在庫確認の話ついでに記事を読み返して昔話に花を咲かせたり。


……で。この本の中に「遊び手が物語を生み出すゲーム」としたTRPG特集も載ってるわけですが*2、実は当時の自分たちはTRPGの現場から離れていました(笑)。FEARゲーや現在主流のシーン制システムには、ほとんど触ったこともなかったという……。
とはいえ。TRPGを再開した今でも、考えてること・目指してることは案外変わってないことが確認できて趣深かったです。ばらもすが『クトゥルフの呼び声』の記事に書いたプレイスタイルは、アリアンロッドの「紫星」にそのまんま継承されてるし。


そんなわけで、アリアン部屋の「Theme Talk」TimeCapsule同人誌『物語のおもちゃ箱』(2001年発行)紹介ページへのショートカットを追加しました。古い記事ですが、「物語を作るゲーム」として見たTRPGの入門記事として読んでいただけると嬉しいです。

*1:センチメンタルグラフティ』中心。既に活動終了

*2:ときメモ』『ウィザードリィ』『ガンパレードマーチ(GPM)』等の家庭用ゲームを遊ぶ上で、プレイヤーが意味付け・解釈により独自の物語を生み出していく話と関連付けた構成。

シーン運用あれこれ。(昨日の続き)

昨日の雑記の補足。*1


考えてみたら、「リアルタイム進行の舞台劇」に喩えたのも思い違いの原因だったようです。どちらかといえば、ビデオや映画といった「後付け編集可能な映像媒体」に置き換えた方が、すんなり理解できそう。「登場」を宣言した途端、過去に遡って「実はそこにいた」ことになるわけですから。
「舞台裏」という言葉は、演劇から切り離してもっと曖昧に考えた方がいいみたいですね。


ちなみに、「場所と登場人物が同じだけど”シーン”だけが切り替わる」ような状況は、麻雀に例えたら分かりやすいかも?
半荘の間は基本的に同じ場所で同じメンツが打ち合うけれど、局や場といった区切りが入る。それぞれ「誰かがアガるか流れるまで」「親が一巡するまで」といった明確な基準が設けられているわけですね。これをTRPGの場合は「シーンの目的」に置き換える……と。


さてさて、前回書き忘れた重要事項。
最近GM/PLの双方でプレイしていて気付いたのは、「うっかり”フェイズ”と”シーン”(≒”場”と”場面”)を混同すると、シーンを切れずにズルズル間延びする場合が多い」ということ。
この場合の「フェイズ」は、「オープニング・ミドル・クライマックス・エンディング」という大別ではなく、「オープニングフェイズ1」「ミドルフェイズ3」「エンディングフェイズ2(誰々の個別ED)」といった風に”元々はシーン的な区切りを意図して設定された”ものを意味すると考えてください。「小フェイズ」と言った方が分かりやすいかなあ。
特に、なまじ”(小)フェイズ”を細かく仕切って目的や起承転結を明確に意識すればするほど、その中での”シーン”の区切りには無頓着になりやすいようです。
単純に「(小)フェイズとシーンを無自覚に混同しやすい」というだけの話なので、一度気付いて意識すれば後は問題ないと思いますが。

*1:ブックマーク経由の方も多いので、当該エントリへの書き足しと一部重複します。

同じ場所にいても同じシーンに出ているとは限らない?(シーン管理と「登場」の話。)

ばらもすと電話で「オゼロン」8回目の話を色々。最近うちの卓でセッション時間が伸びぎみなのは、全般的にシーン管理が曖昧になっているせいで、”発言するかどうか分からないPCの反応を待つ”という無駄時間が生まれているのも一因ではないか?*1……とか、そういう感じの流れでした。
その解決策として出たのは、「こまめにシーンを切る」「シーンに”登場”するPCは必ず”能動的に話を動かす”か”積極的に発言する”という意志を持つものと定義し、シーン開始前に登場PCをはっきり確認する(≒「特にやることがないのに何となく登場する」のは極力避けてもらうようにする)」「そのシーンの目的や大まかな流れを幕間でぶっちゃけて話し合っておく」……と、いずれも基本に立ち返ったものでした。今まではそうしなくてもフィーリングで何とかなっていたけれど、第2部に入ってからシナリオ毎の情報量やエピソード密度が一層濃くなり、まめに時間管理していく必要が出てきたので……。


で、個人的に目から鱗だったのが”登場”の定義について。
たとえば自分の持ちキャラ・ナイアみたいな”子供ポジション”の場合、「その場にいて皆と一緒に話を聞いた方が流れとしては自然だけれど、特に発言すべきことがない」シーンが幾つかあって、何となく手持ち無沙汰だったんですが……「その”場所”にいるからといって、必ずしもその”シーンに登場している”必要はないんだ」と言われて、驚きつつも「あぁナルホド!」と感心しました。「舞台上に待機してはいるけれどスポットライトが当たっておらず、観客からは存在を無視されている」ような「あえて所在地を確定させず、舞台裏に待機している」状態(※コメントを受けて訂正しました。)だと言えば伝わるでしょうか?
「とりあえず”登場していない”状態を選ぶ」ことで他のPLから気遣いの手間を減らし、シーンの所要時間を短縮。話を聞いていて口を挟みたくなったら、改めて”登場”すればいいだけの話……というわけです。次回から意識してみよう〜。


(※)05/20追記。
考えてみたら、「リアルタイム進行の舞台劇」に喩えたのも思い違いの原因だったようです。どちらかといえば、ビデオや映画といった「後付け編集可能な映像媒体」に置き換えた方が、すんなり理解できそう。「登場」を宣言した途端、過去に遡って「実はそこにいた」ことになるわけですから。
「舞台裏」という言葉は、演劇から切り離してもっと曖昧に考えた方がいいみたいですね。


他にも、シーンの切り方に関して「会話シーンを作るのは、登場人物が”互いに”台詞を出しあう場合でなければ意義が薄い。一方的な説明に終始する場合は”PLに対して”適度に端折った形で行い、反応して何か言いたくなった時に改めてシーンを作るほうがいい」→「会話になるか一方的な説明になるか事前に分からない場合は、シーン開始前に当事者間で意思確認を行ったほうがいい」とか、「場所と登場人物が全く同じでも、話題が変わるごとにシーンを切り替えるくらいでもいいんじゃないか?」という話が出て面白かったです。

*1:「1回のシナリオの中でPCほぼ全員のドラマが同時に動いているから」という理由もあるけれど、これは魅力的な要素なので特に問題視しないことに。

『Aの魔法陣』ルールブック、無事確保。

Linkage2006-05-13


秋葉原アニメイトで購入。なんか見覚えのある版型&厚さだと思ったら、『真ウィザードリィRPG』にそっくりだ!(笑)


すぐ隣のとらのあなで『ハレ晴レユカイ』や『魔法少女リリカルなのはA’s』のサンクリ新刊を買い漁ったり、激しく散財……。

そして、オゼロン#8の話をちょっとだけ。

1日で完結しなかったので、エンディングフェイズだけ切り離して7日にプレイ。EDだけでもシナリオ1本に匹敵する密度の濃いドラマが展開され、5時間オーバーしたものの大満足でした。
個人的には、シナリオ本編でイマイチ本調子じゃなかった分を取り返そうと頑張ったあげく、勝手に”神具”の呼びかけをでっちあげて次回以降へのヒキを作るは、ルチアさん*1に勝手にできちゃった宣告するはと、やりたい放題でした。魔女っぽく色々受信して風呂敷を広げるプレイングを目指してるっぽいです(笑)。


そして密かに驚愕したのは、ナイアとラーエルが一緒に寝てても最早誰一人ツッコまず普通にスルーされてる件。

*1:空中庭園テニアに看板を掲げる「テレーザの酒場」の女主人。うちのキャンペーンでは、アコライト/バード/セージのハーミイと恋仲。