セッションを予定時間内に終わらせるには?

前のエントリで「ポジティブな意味でもセッションは伸びて当然」と書きましたが、現実にPLの都合を考えればそうも言ってられません。では具体的にどうすればいいか?という話。

  • 自分のセッション時間見積もりを常に疑う

基本にして最大の鉄則。
自分もそうですが、世間的に「1時間といえば2時間、3時間といえば5時間」なGMはごまんといます。気軽に参加してほしいという善意からの思考かもしれませんが、「セッションは伸びて当然」という慣例が悪い方に作用してしまっていると言ってもいいでしょう。
(ちなみに「流星亭」のキャンペーン卓では、特に時間をキッチリ決めず「休日を1日たっぷり使って1シナリオ」というスタイルが現在の主流です。参加者に心の準備ができていれば、あえて時間を決めないのもアリw)
人をセッションに誘う際には、とりあえず自分の過去の言動を振り返って「予定時間と実際の経過時間にどれくらいズレがあるか」を意識しましょう。
そのうえで↓

  • 自分の見積もりに何時間か上乗せして予告する
  • 「予定時間」と「最大延長時間≒強制終了時刻」を切り離して予告する

セッションの概算時間に余裕を持たせるのが何よりの策だと思います。「5時間を見込んだシナリオは3時間で終わるように作る」といった、ムダを切り詰めて準備する考え方とも表裏一体です。
なお、前述したようにPL側の行動でセッションが伸びる場合も多いので、所要時間を長めに宣言したらしたでそれに合わせてペース配分が行われ、さらに伸びてしまうこともあります。ですから、暫定的な予定時間と延長時間を別々に宣言してペース配分を意識してもらうのがベターですね。

  • 背景説明やマスターシーン用のテキスト・ダンジョンマップ等を事前に準備しておく
  • 「自分がPCの立場だったら、どこで迷ったり詰まったりするか?」を事前にシミュレートし、対応策を用意する

基本テクなので割愛。

  • あれもこれもと欲張らず、そのセッションで何をやりたいのか的を絞る
  • 本題に無関係なシーンは思いきってカットする

たとえば「ダンジョンハックと戦闘を存分に楽しもう!」という主旨でセッションする場合、いきなりダンジョンの入り口から始めてしまっても良いでしょう。キャラの掛け合いは戦闘中に演じてもらい、事前の依頼シーンや情報収集はバッサリ切ってしまうとか。そして、支障がなければシナリオテーマやセッションのコンセプトもPLに教えてしまえば話は早いです。
また、PC枠やハンドアウトを採用したからといって必ずしも個別導入やNPCヒロインやコネNPCとの会話を用意しなければいけないというわけでもありません。手前味噌な例になりますが、「ホールデンの指環」では各PCのハンドアウトをメタ情報として公開して個別導入を省略、いきなり山小屋の中で見知らぬPC同士が出逢うという形にしてみました*1
とにかく「シーンの数だけ時間が長引く可能性は増える」ことを意識しておきましょう。

*1:ちなみに、「ハンドアウトはメタ情報である」「自分のハンドアウトよりも他人のハンドアウトに注目し、他のPCとどうやって関わっていくかを意識すると話が円滑に進む」ということも付け加えておきます。アルシャードffリプレイ「オーディンの槍」では、これの使い方がズバ抜けて上手いですね。詳しく語れば記事1本分のボリュームになるので、今回は割愛