TRPG考察
想望のメモリアル―アリアンロッド・リプリイ・ハートフル〈2〉 (富士見ドラゴン・ブック)作者: 久保田悠羅,F.E.A.R.,bomi,菊池たけし出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2007/03メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (32件) を見るやや遅くな…
電話で「アイーノの悲劇」*1の感想を話し合っていて、タナボタ的に生まれたゲーム用語を紹介してみます。 前置きが長くなるといけないので、先に要点から。 《定義および使用法》 シーンに登場するPCは、シーンプレイヤーの決定と同時に「自分が”アクティブ”…
ところで、”常識に縛られない自由でファンタジックな発想”というのは、案外TRPGのセッションには取り入れられにくいようです。 なぜなら、市販ファタジーTRPGの大半は「異世界の法則や存在*1をルール化・データ化し、定型的にシミュレートする」方向でデザイ…
前回の続きというか、補足というか。 こないだの記事は携帯から書き殴ったためか、文章粗いですねー。ただ、あの文章の全部がリンク先への「反論」というわけではなく、そこから触発されて考えたTRPGのノウハウ論も含んでる……ということで。紛らわしくてゴメ…
「ハー○イ○ニー観察日記」さんの記事に興味を持ったので、ちょこっと言及してみます。 http://d.hatena.ne.jp/tdaidouji/20060425#p1 たしかに最近の物語志向的TRPGシステムには「物語生成の為のルール」が定められることが多いので、何の制約もなく自由に話…
こないだのバカ話「ブルース・リーは超絶メタプレイヤーだった!?」について、ちょっとだけ真面目な方向から追記。 とりあえず、元ネタにした『ドラゴン怒りの鉄拳』の解釈が笑いを取るために激しくデフォルメされてることは念押ししときます(笑)。ファンの皆…
昨日のエントリ「『ネギま!』121時間目に見る「本人不在の会話進行テクニック」について、軽い補足を。 「登場」の概念を含めてシーン制セッションを行う場合、「無意味・無目的にシーンへ登場するのは控えよう」というのが常識的です。ただ、これは必ずし…
今週の『魔法先生ネギま!』は、メリハリの効いた濃厚な会話劇でした。もともと千雨スキーな自分だけど、贔屓目抜きにしても凄まじく面白い回だったと思います。 とりあえずPC1:ネギ、PC2:長谷川千雨、PC3:絡繰茶々丸としてTRPGセッションに無理やり喩えて…
またもや『ひぐらし』ネタで恐縮ですが(専用ページはこちら)、今回は割とシリアスな話を。 →『ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編』07th Expansion (from:魔王14歳の幸福な電波さん) この記事を読んで非常に納得。しかし裏を返せば、読者でありプレイヤーで…
前回のエントリ「「役柄」分担とキャラメイク」の脱線部分について。論点を絞るためにファンタジー系で話を進めますが、論旨そのものは他のジャンルにも適用できると思います。 決して差別的な意図はありませんが、各PLが自分の趣味やキャラ性能だけ考えてば…
「役柄」分担というキーワードで、上のエントリと並行して考えていたネタを。 「PC4や5でもPC1的な活躍をしてもいいのでは?」という風に、PC枠による束縛を嫌う意見を時々見かけます。これには半分賛成、半分反対です。 PC枠は「各PCの立ち位置と役柄を単純…
ただ単にキャラクター個人を演じるのと、「集団内におけるキャラクター個人」を演じるのでは、意味合いも難易度も大きく異なります。そして、ストーリー重視型のセッションでは、後者を意識してプレイする必要が出てきます。 ◆1:「役割」分担と「役柄」分…
新規キャラメイクを前提としたワンオフシナリオに限定した話です。ある意味、小説のプロットに似てるかも? ちなみに、今回の話は前回同様、「より密度の濃いストーリーを生み出す」ことを主目的にしています。PLがゲーム的な試行錯誤や「まず自分の持ちキャ…
ハンドアウトの基本的な役割は「PCがシナリオと関わりやすくなるような作成条件*1と立ち位置*2を事前説明し、セッションの円滑進行を促す」こと。 シナリオとの接点を明示することで、PCの地蔵化も逸脱も*3共に予防でき、初心者PLでもストーリーに関与しやす…
とっさに思いついたヨタ話なので、ダーッと箇条書きに。ちゃんとした論考ではなく、Karma個人の嗜好の話ですが。 3D視点のゲームや、ポリゴンを多用して「視界の死角」が頻繁に生じるRPGは苦手。 でもなぜか『ウィザードリィ』は好き。特に、以前クリアした…
前回のエントリについてメールでツッコミを貰いましたー。たしかに例の箇所は軽い自虐ネタとして流した方が良さそうですね。「一瞬ロイス→即タイタス」のテクニックもFEAR系特有の「ルール優先演出後付け」で、実際にGF誌で示されていたそうです。多謝♪ 最近…
『ダブルクロスリプレイ・オリジン 偽りの仮面』、ようやく読みはじめました。今のところCase.1まで読了。 きくたけリプと比べると、良くも悪くも「より一般的な卓のノリに近い、ゲーム的なリプレイ」という印象。事件の規模やPCたちが世界の中で占める重要…
2連チャンで更新情報です〜。 ばらもすGMによる「オゼロンの魔術師」第一部回顧録、連載開始。【第1回】と【第2回】を掲載しました。各セッションの目的や裏話と共に、メタ視点的なストーリー構築を行うための試行錯誤や「天プレイ」についての解説など…
ばらもすのTRPGコラム「メタ視点。あれは良いものだ」を掲載しました。メタ視点の定義とPC←→PLの対応関係、「シナリオの概要をメタ情報として公開する」ことのメリット、PLが物語の起承転結を意識して積極的に参加するためのギミック(今回予告・PC枠&…
久々にオススメ記事紹介です〜♪ >TRPGは「小説的な」ゲームである (from「安藤昌季のTRPGコラム」さん) 激しく同意。全文引用するのもおこがましいので、ぜひリンク先を読んでみて下さい(他の記事も示唆に富んだものばかりです)。 ……さて。 オンセは従…
「オゼロンの魔術師」ログ第6話「Lance&Faith」をアップしてからだいぶ時間が開いてしまいましたが(セッション終了から数えると3週間近く経ってる……)、今回は「メタファによるシーンイメージの創造と伝達(予告編?)」の続きです。 とは言っても、前回…
(※11/12追記) この記事は筆者の思い違いにより、話の焦点が若干ズレています。コメント欄の議論で大幅に補足されていますので、あわせて御覧下さい。 今回はネタバレ絡みでまだ具体例を開示できないので、覚え書き的に。とは言っても、勘のいい人なら要点…
アルシャードスレに載ってた「GMワークショップ」のレポートが激しく興味深かったです。 リンク先を読んでもらうのが一番手っ取り早いんですが、大雑把に言うと「テーマ討論→セッション→再び討論」という流れを通して、参加者各自が持つ「TRPGの面白さ」や…
前回のエントリではテキトーに済ませた項目3「物語」*1について、簡単に補足。 ハンドアウト制ワンオフセッションでは「特定のシナリオに合わせて専用キャラクターを作る」という手法、キャンペーンでは「PCの設定をGMがシナリオに組み込んでストーリーをオ…
地下墳墓の住人さんの記事「各キャラクターの行動原理」に触発されて、つれづれと。 PCを演じるうえで自分が重要だと思うのは、以下の4要素です。 「本質」:PC自身の性格、行動原理。また、それらを形成した過去の設定情報 「役割」:パーティー*1内で強調…
ばらもすと『アルシャードffリプレイ オーディンの槍』の話をしていたら、やっぱり加護合戦の辺りに引っ掛かりを覚えたそうな。(※コメント欄で本人が指摘してくれましたが、「打ち消し前提だとブレイクスルーソースは無意味になる」という話の方がメインだ…
前回のエントリで書き漏らしたケースや、アリアンロッド限定だったりメタプレイに関わってたりするケースを、少し書き足してみます。 長考 ストーリーや状況判断、戦闘などでどうするべきか迷い、流れに乗り遅れたり進行を止めたりするようなケース。 前回も…
転職ネタが出たので、ちょっとした戯言を。 アリアンロッドを始めたての頃、クラスチェンジに必要な成長点があまりに安すぎるので「キャラ立てを無視してスキル欲しさのためだけにホイホイ転職する人が増えるのは嫌だな」と首をひねっていたら、FEARゲーをや…
前のエントリで「ポジティブな意味でもセッションは伸びて当然」と書きましたが、現実にPLの都合を考えればそうも言ってられません。では具体的にどうすればいいか?という話。 自分のセッション時間見積もりを常に疑う 基本にして最大の鉄則。 自分もそうで…
時間リソースについての話に興味を覚えたので、セッションが長引く要因と対処法を思いつくままに書き連ねてみます。次のエントリ「セッションを予定時間内に終わらせるには?」も併せて御覧下さい。 なお、一般的なTRPG系書籍やWebサイトなどで既に述べられ…