イドの底には何がある? 井戸の外には何がある?

アルシャードスレに載ってた「GMワークショップ」のレポートが激しく興味深かったです。
リンク先を読んでもらうのが一番手っ取り早いんですが、大雑把に言うと「テーマ討論→セッション→再び討論」という流れを通して、参加者各自が持つ「TRPGの面白さ」や「セッションを盛り上げるためのテクニック」を無意識レベルから拾い上げ、テクニックとして具体化・伝達を図るというものだったようです。
実際、遊びっぱなしで終わるより色々と話し合ったほうが密度の濃いセッションを作れることですし*1、GMワークショップのようなイベント形式ではなくとも内輪で実践することは充分可能。皆さんも試してみてはいかがでしょうか?


それから話の本筋には関係ないゲーマー分類の話が面白かったので、引用してみます。

もうひとつの(井上純弌氏の)お気に入りが「ROBINS LAW」という向こうのRPG指南書。システム問わずの奴ね。
これがまあ今の日本のRPGシーンに近いことが書いてあり、そこからみても日米のゲームスタイルがかけ離れているというのは幻想にすぎないということ。

そこで書かれている面白いもののひとつのがゲーマーの分類(マンチキンテキストみたいなもん)で、これが「ルールをGMにまかせたがるがPLがにぎりたがるか」でわけている。

具体的にはこう。

<<ルールはGMの領域だと考えている>>>

  ・ストーリーテラー(お話を語りたいのが主体。ルールより美しさ優先)
  ・スペシャリスト(俗にいうリアルリアリティ。現実的側面の判定があればルールはそんなにいらない)
  ・バッドキッカー(ルール外の理由をつけて、自分を有利にもっていこうとする機転屋)
  ・メソッドアクター(平均的PL)
  ・タクティシャン(戦闘大好き、戦術大好き。だからルール研究する)
  ・パワーゲーマー(いいからもっとサプリよこせゴルァ! データがないと死んでしまう病)

<<ルールはPLの領域だと考えている>>>

これはどれが一番いいとか悪いとかじゃないので注意。
ただこれらのスタイルごとに向いたゲームがあるということ。


ただ。驚くべきことに、今の日本のゲ−ムはこのどれでもないという。
アメリカ人がみたらすごく困惑するらしい。
「とにかく日本のゲームはデータが多い。でもタクティシャン傾向に偏ってるわけでもないという。これは何??」ってことみたい。
ストーリーテリングとパワーデータの要素がほぼ同一渾然になっているスタイルのシステムってのはまだアメリカでも特殊なレベルらしい。ようやくそういうのがでてきつつあるとか。

あと、向こうでD&Dをタクティシャンにガッチガチに遊ぶ奴なんかほとんどいないってさ。結構みんなノリ重視。D&Dについては日本人がやっぱ変な偏見でみてるのはあるらしい。

……この分類だと、自分は「ストーリーテラー+タクティシャン」かなあ。


ちなみに自分も卓上板のスレをくまなくチェックしてるわけじゃなく、このネタを知ったきっかけは某オモロスレだったりするんですが(笑)……たまには知らない場所に首をつっこんでみるのも新しい発見の基になるかも? ということで。

*1:気を張りすぎると求道的で堅苦しい雰囲気になって逆に楽しめない人も出てくるので、「こうしたほうが絶対正しい・面白い」とは言いませんが。面子によってプレイスタイルを変える、やりたいセッションの方向性に応じてPLを選ぶ等のセッティングは必要ですね