ゾイドジェネシスとTRPGの美味しい関係

ゾイドジェネシス』って、つくづくRPG的なアニメだと思います。「○○がTRPGリプレイだったら」スレの影響で、そーゆー観方が自分に染み付いてるせいかもしれませんが。
舞台やキャラやゾイドの設定もさることながら、戦いに関わっていくための動機付けやシーン転換がごく自然で、ストーリーの動かし方・盛り上げ方について参考になる場面が多いですね。たとえば今週の第6話「山のアジト」冒頭でザイリンが出てる場面なんか、そのまま敵側の事情を説明するマスターシーンとして機能してるし。

次にいつゾイドの話題を出せるか怪しいので、今のうちに勢いで追加。
第4話「はじめての街」は、ルージとコトナを主要PCに据えたセッションとして見れば非常に興味深いエピソードです。
ゾイド泥棒の片棒を担いだコトナ*1にルージが騙されてレストランへ連れ込まれ、その隙に盗賊団がルージのムラサメライガーを盗もうとする……みたいな流れなんですが、レストランでルージとコトナが談笑している場面の合間合間に「盗賊団がムラサメライガーに取りついて弄り回す”マスターシーン”」が挿入されるわけですよ。それをルージ役のPLは知っているし、目の前のコトナさんが盗賊と無関係じゃないことにも気付くだろうけど、キャラクター自身には分からない……と。
そういう仮定でレストランのシーンを観ていると、”ルージ役のPL”が実に上手く「騙されるロールプレイ」をこなしていることに感心します。野暮なPLならば盗賊とコトナの関係に気付いた時点で迷わずムラサメライガーの所へ戻ってしまうでしょうが、ルージはコトナの口車に乗って足止めされただけではなく「調子に乗って食べまくり、逆にコトナを翻弄する」という芸当までこなしているわけですから。
GMの用意したレールに乗って話を進めるのが不自由で窮屈とは限らないよ、という喩え話でした。

*1:実は領主から盗賊討伐の依頼を受けて一味に潜入していた、というオチがつきます